同人誌の販売価格とページ数の分布について

2022年3月7日

通販で購入することができる同人誌の価格とページ数がどのような分布になっているのかについて調べてみました。

同人誌を自分で作成する時の価格やページ数についてどうしたら良いかわからない場合の参考情報として見てもらえたらと思います。

メロンブックス様のページに掲載(2022年2月20日)されていた情報を基にデータを作成しています。

調査サンプルについて

一般同人誌で調査を行っています。

2022年2月20日のメロンブックス様では全体で16,231作品が検索結果として表示されました。

内、漫画本は350作品、イラスト本は167作品について調べています。

検索条件
  • 検索の一ページ目(新しい順)から調べています。
  • ジャンルはオリジナルから二次創作全てになります。
  • 同人誌の形態は『漫画』で調査しています。
調べた項目
  • 販売価格
  • ページ数
    (ページ数を調べることでページ単価を算出出来ます。)
  • 本のサイズ
  • 本の印刷色

※同人作品を委託する場合、おおよそですが委託手数料が約30%加算されたものが販売価格となっています。卸値+委託手数料に消費税が加算されるため、イベントでの販売各と比べて高くなっています。

同人誌(漫画)の卸値、ページ単価などの平均

推定卸値

推定卸値についてですが、販売価格を下記の式で計算して算出をしています。
『販売価格×0.9(消費税)×0.7(委託手数料)』

平均推定卸値:548円

中央値:449円

最頻値:415円

推定卸値339~504円の範囲でサンプルの過半数を超えます(約61%)。

ページ単価

推定卸値÷ページ数で1ページあたりの単価を算出することが出来ます。

平均ページ単価:14.3円

中央値:14.4円

最頻値:17.3円

ページ単価が20円近くになると急激にサンプル数が減少します。漫画でページ単価20円以上になると高いと感じる人が多くなるのかもしれません。

ページ単価10.2~19.4円まででサンプルの過半数を超えます(約62%)。ページ単価をどのように決めたら良いか判らない場合は、10~20円未満の範囲で決めれば良いと考えます。

ページ数

今回調べた同人誌1作品あたりのページ数です。

平均ページ数:51ページ

中央値:30ページ

最頻値:28ページ

100ページ以上の作品は殆どが総編集または複数の方で製作された作品となっています。

17~36ページの範囲でサンプルの過半数を超えます(約50%)。

同人誌(イラスト)の卸値、ページ単価などの平均

推定卸値

推定卸値についてですが、販売価格を下記の式で計算して算出をしています。
『販売価格×0.9(消費税)×0.7(委託手数料)』

平均推定卸値:745円

中央値:693円

最頻値:494円

漫画本と比べてイラスト本の方が全体的に卸値が高くなっていると思われます。

卸値については500円前後と1000円前後に集中しているようです。

ページ単価

推定卸値÷ページ数で1ページあたりの単価を算出することが出来ます。

平均ページ単価:26.9円

中央値:24.9円

最頻値:24.7円

ページ数

同人誌1作品あたりのページ数です。

平均ページ数:31ページ

中央値:24ページ

最頻値:24ページ

漫画本と比べると圧倒的に、1作品あたりのページ数は少なくなっています。

本を作るときは4の倍数でのページ数になるため、16または20ページの本が最も多いと推測します。

32ページ以上の本になると数が少なくなっているので、もしイラスト本を作るなら16~32ページ構成での制作が良いと思います。