同人誌制作におすすめのプリンター|本文・表紙の印刷ニーズ別ガイド

2024年11月8日

「同人誌を作りたいけれど、どのプリンターを選べばいいのか迷う」という方のために、同人誌制作におすすめのプリンターを紹介します。

同人誌の制作では、本文をモノクロ印刷にするか、表紙や挿絵を含めてフルカラーで仕上げるかによって必要なプリンターの機能も変わってきます。

このガイドでは、同人誌制作で求められるニーズに合わせたモノクロとカラー対応のプリンター選びのポイントを詳しく解説します。

1.同人誌制作におすすめのプリンターの基本条件

1-1.高解像度の印刷能力

推奨解像度:600dpi以上

文字や線がくっきり見えることが大切です。600dpi以上の解像度があれば、細かな文字やイラストのディテールも再現しやすくなり、同人誌のクオリティが上がります。

漫画などのモノクロ印刷の場合、印刷データ自体が600dpi推奨となっています。そのため、印刷側はデータ以上の解像度が必要になってきます。

600dpiのプリンタを使用すると、トーンの線数としては60線くらいまでは印刷することが可能です。更に線数を増やしたい場合は、更に解像度の高いプリンタを使用しましょう。

上記の画像はOKI C811dn(600×1200 dpi)にて印刷した用紙をScanSnapでスキャンしたものになります。(画像をクリックするとPDFファイルが開きます。)

1-2.両面印刷機能

両面印刷機能:推奨

基本的に両面に印刷して本を作成すると思いますので、両面印刷機能が備わっているプリンターで印刷を行うのが最も効率よく印刷出来る方法です。

大量に印刷をする場合は両面印刷機能があると表面を印刷したあとに裏面を印刷するためにトレーに紙をセットしなおす手間が減るため、原稿を描き終えた後に印刷する時は非常にありがたい機能です。

1-3.A3対応サイズ

推奨サイズ:A3まで対応

B5サイズの同人誌を作る場合、中とじで本を作成するためにはB4用紙での印刷が必要です。

B4はA4よりも用紙サイズが大きいため、A3サイズ対応プリンターでないと印刷をすることが出来ません。

B5サイズのコピー本を作成するときに縁まで印刷をしたい場合は、B4ノビの用紙に印刷することで解決します。

表紙と表紙裏面を印刷する場合はA3サイズに対応したプリンタが必要になります。

1-4.ネットワーク印刷機能

ネットワーク機能があれば、パソコンから離れた場所にプリンターを設置でき、作業スペースを広く保てます。また、複数のデバイスから印刷する場合も便利です。

あと、機種によると思いますが、プリンタの印刷音は大きめなので大量に印刷をする場合は離れた位置にあると静かに過ごせます。

2.モノクロレーザープリンター:本文の印刷に最適

モノクロレーザープリンターがおすすめな場合
  • 同人誌の本文をモノクロで印刷し、表紙は外注する場合
  • 同人誌の表紙を含めた全ページをモノクロで印刷する場合
  • 挿絵は最低限でOKで、カラー表現が不要な場合

モノクロレーザープリンターの特徴
モノクロ対応のプリンターは、カラーに比べて価格が安く、コンパクトで取り扱いやすい製品が多いです。

黒のトナーだけになるためトナーの管理が簡単です。また、長時間の印刷作業にも耐えられるよう設計されているものが多く、同人誌の本文印刷にぴったりです。

エプソン LP-S2290は、コンパクトな設計ながらA3対応で、同人誌の本文印刷に十分な性能を持っています。
長時間の印刷作業にも強く、トナー管理も黒一色で簡単!コスパ重視でしっかり本文を印刷したい方には最適の一台です。

3.カラーレーザー/LEDプリンター:表紙・挿絵も印刷する場合におすすめ

カラーレーザープリンターやカラーLEDプリンターがおすすめな場合
  • CMYKカラーで表紙または挿絵などの印刷を行いたい場合
  • カラー表現が必要で、デザイン性を重視したい場合

カラーレーザープリンターとカラーLEDプリンターの特徴

カラーレーザープリンターやカラーLEDプリンターは、鮮やかな発色と高精細な印刷を両立でき、表紙や挿絵などカラフルな要素も綺麗に印刷できます。

カラー/モノクロ印刷の両方が出来るため、使い勝手としては非常に良くなりますが、プリンタのサイズも大きくなるため本体重量が30kgを超えてきます。

カラーレーザー/カラーLEDプリンタは同人誌のクオリティを引き上げる選択肢ですが、それぞれの特徴が少し異なります。

  • カラーレーザープリンター:比較的高価ですが、耐久性と印刷品質が優れており、文字や細かいディテールもくっきりと仕上がります。
  • カラーLEDプリンター:LEDを使った印刷方式で、レーザープリンターよりコンパクトで軽量なモデルが多いです。コスト面で比較的安価なものが多く、同人誌制作でカラーが必要な場合にも手軽に利用できます。

OKI COREFIDO2 C824dnなら、カラーLEDプリンターでA3印刷にも対応しており、自動両面印刷もできるので、同人誌制作がグッと楽になります!

ネットワーク機能もあるので、部屋の好きな場所に置いて、気軽に印刷をすることができます。コスパも良いので、表紙や挿絵まで自分で仕上げたい方にピッタリです。

A3印刷対応のカラーLEDプリンタとしては安価です。

4.インクジェットプリンター:表紙・挿絵の繊細な表現におすすめ

インクジェットプリンタがおすすめな場合
  • イラストの細かいディテールを再現したい場合
  • グラデーションや色の濃淡など、繊細なカラー表現が必要な場合
  • カラーページがある同人誌を作りたい場合

インクジェットプリンターの特徴
インクジェットプリンターは、細かなディテールや鮮やかな発色が得意で、同人誌制作において表紙や挿絵を美しく仕上げるのに最適です。

特にカラー印刷に強く、光沢紙やアート紙など、特殊な用紙でも高品質な印刷が可能です。

  • 解像度が高い:写真やイラストの微細な部分まで再現可能。
  • 用紙対応の幅広さ:光沢紙や厚紙など、特殊用紙にも対応。
  • コンパクトサイズ:家庭用としても使いやすく、省スペースで設置可能。

ただし、以下の点に注意が必要です:

  • ランニングコストが高め(インクの消耗が早い)
  • 大量印刷には不向き(印刷速度が遅い)
  • 時々しか使用しない場合はインクが目詰まりする可能性がある

「PIXUS TR9530a」は、同人誌制作に適したインクジェットプリンターです。

A3サイズ対応で表紙や本文の印刷が可能なうえ、顔料ブラックと染料カラーを採用した5色インクで鮮やかな色彩とクリアな文字印刷を実現します。

コンパクトなデザインで、家庭でも扱いやすく、Wi-Fi対応で設置場所の自由度も高いのが魅力です。

自動両面印刷機能も備えており、効率的な印刷作業が行えます。表紙も本文もこだわりたい同人クリエイターにおすすめの一台です。

5.インクジェットプリンタとモノクロ/カラーレーザープリンタの比較表

特徴インクジェットプリンタモノクロレーザープリンタカラーレーザープリンタ
価格帯比較的安価(特に家庭用)手頃で経済的高価
印刷速度遅め速い速い
印刷解像度高解像度(写真や細かい色彩の表現に最適)中程度(文字やライン印刷に最適)中~高解像度
カラープリント鮮やかで多彩な色彩表現可能不可鮮やかなカラー印刷が可能
対応用紙サイズA4~A3(一部モデルで対応)A4~A3対応モデルが多いA4~A3対応モデルが多い
両面印刷一部機種で対応多くの機種で対応多くの機種で対応
ランニングコストインクの交換が高めトナー交換が安価トナー交換がやや高い
設置スペースコンパクトで軽量中程度大型で重量がある
推奨用途表紙、挿絵、写真などの鮮やかな印刷が必要な場合本文の大量印刷表紙、挿絵、本文をオールインワンで対応
耐久性低~中(大量印刷には不向き)高い高い

おすすめプリンターをチェック!
エプソン LP-S2290
OKI COREFIDO2 C824dn
PIXUS TR9530a

まとめ

同人誌制作において、本文をモノクロで印刷するだけであれば、コストを抑え手軽に扱えるモノクロレーザープリンターがおすすめです。

一方で、表紙や挿絵も自作してフルカラー表現をしたい場合は、カラーレーザープリンターやコンパクトでコストパフォーマンスに優れたカラーLEDプリンター、または鮮やかな色彩と高解像度が特徴のインクジェットプリンターが最適です。

どのプリンターを選ぶ場合でも、A3サイズ対応、自動両面印刷機能、ネットワーク機能があるモデルを選ぶことで、同人誌制作の効率が大幅に向上します。

特に、印刷の質やカラー表現が求められる場合はカラーレーザープリンター、軽量さや費用面での扱いやすさが欲しい場合はカラーLEDプリンター、より鮮明な色彩や細かい描写を求める場合はインクジェットプリンターを検討すると良いでしょう。

あなたの制作スタイルに合わせたプリンターを選び、同人誌制作を楽しみながら進めましょう!

コピー本を作成する時に必要な道具については下記の記事で紹介しています。