【同人サークル活動】イベント参加での疑問点まとめ【初心者向け】

2022年1月4日

私が同人サークルとしてイベントへ参加したときに、どのようにしたら良いのか?と思った疑問点をまとめました。

初めてイベントへ同人サークルとして参加する方や、既にイベントへ参加して同じ様な疑問を持った方の疑問解消に繋がれば幸いです。

サークル活動の始め方については下記の記事で紹介をしています。

どんなイベントに申し込んだら良い?

イベントの種類を大まかに分けると

凄く大まかなイベントの種類
  • オンリーイベント(特定のゲームや漫画など)
  • オールジャンルイベント(二次創作だけではなく創作品もある)

初めての同人イベントであれば、オンリーイベントに参加するのを個人的にはオススメします。

オンリーイベントのメリットとしては

メリット
  • オンリーイベントだと1つの内容に興味がある人だけがきてくれている。
     ⇒自分のサークルに興味を持ってもらいやすい
  • 周りのサークルも同じジャンルが好きな人でまとまっているので安心感がある
     ⇒規模の大きなイベントになるとキャラクターごとで固まったりする

Circle.msでイベント申し込みをするときにイベントがオンリーまたはオールジャンルといったイベントの大まかな趣旨を確認したい場合は各イベントの備考欄にイベントタイプとして記載されています。

サークルカットは何を描く?何を描いたら良い?

サークルカットには何を描いたら良いのかわからないというかもいるかもしれませんので、サークルカットに描いた方がよい項目を下記に記載します。

サークルカットに描くこと
  1. メインキャラクター(+サブキャラクター)
    基本はバストアップ絵を正面、フカン、アオリなどで描く場合が多い
  2. サークル名
    サークルカットが掲載されている位置にサークル名載ってますが文字が小さいのでサークル名を入れた方が見つけてもらいやすい
  3. 予定している本の大まかな内容もしくはジャンル(バトル、日常など)
    本の内容は描いておくと目にとめてもらいやすい。ジャンルで探している人がいるため。

どうしてもサークルカット用のイラストが思いつかない場合は、サークルカットのために新規イラストを描く必要はありません。普段、描いていた絵の使い回しや、同人誌の表紙にする予定のイラストをサークルカットにも使用していたりする場合があります。

サークルカットに悩んで時間を浪費するよりも、同人誌の表紙なり、本文なりに労力を使用した方が時間の使い方としては良いと思います。サークルカットが上手に描けていれば自分のスペースに人が来てくれる可能性は高くなりますが、まずは頒布物が完成をしていなければ意味がありません。

初めて参加する場合は、頒布物の完成が一番大事なことだとです。

サークルカットについてですが、各イベントごとに下図のようなサークルカットのテンプレートが用意されています。イベントによっては縦長の長方形ではなく、横長の長方形だったりもします。

サークルカットのテンプレートについては申し込むイベントごとに書式が違うため、各イベントごとに用意されています。

circle.msでイベントの申し込みする場合は、各イベントごとにサークルカットについての説明ページがあるので指定の条件をよく確認してください。書式を守らないと書類不備の原因になります

下記にサークルカットを描くときの基本的な禁止事項について記載をしています。

サークルカットを描くときの禁止事項
  • キャンバスの解像度、サイズの変更
  • 左上枠内への記入及び変更
  • 枠線の削除及び変更

サークルカットで使用する色は白黒(二値化)またはグレースケールが一般的です。イベントによってはカラーで提出することが出来る場合があります。

サークルカットに描く主な内容としては

①左上の四角い白抜き枠か黒ベタ枠はイベント主催者がスペース番号を記載するための欄です。描き込み不可の領域です。

②スペース番号のとなりに線を自分で枠を追加して、サークル名を描く人もいます。無理に描く必要はありませんが、どこかにサークル名を描いているとこが多いです。

③広いスペースにキャラクターを描きます。キャラクターだけではなく、イベントで準備をする予定の頒布物の内容を簡単にですが描いてあると親切です。
簡単に色分けしたい場合は漫画のトーンを用いると時間短縮になります。サークルカットの見た目を重視するのであれば、グレースケールの方が見栄えが良くなります。

同人誌の表紙ってどうやって描くのか?

表紙を描くための準備
  1. 同人誌のサイズを決めます。(B5サイズが一般的)
  2. 同時に印刷会社が用意している表紙のテンプレートをダウンロード。
    表紙フルカラーで印刷する場合は、フルカラーを選択します。
    個人的にはポプルスの表紙テンプレートがわかりやすい。
    株式会社ポプルス:https://www2.popls.co.jp/pop/template/
  3. 表紙を描きます。

表紙を描く時の注意点として、テンプレートのキャンバスサイズが問題ないのかまず確認を行ってください。キャンバスサイズが間違っていると後で修正に苦労する場合があります。

キャンバスサイズ(表紙のサイズ)については下記の方法を用いて計算します。(背表紙の計算方法は本文の用紙厚みによって異なるので各印刷所の数値を参考にしてください)

ポプルスのテンプレートには背表紙の厚みの計算方法や、「印刷では再現をしにくい色」など製本するときの注意点を記載してくれています。

株式会社ポプルス様 B5フルカラーテンプレートより
https://www2.popls.co.jp/pop/template/

同人誌表紙サイズ:①B5用紙2p分+②背表紙幅+③裁ち切り領域(3mmまたは5mm)

表紙サイズについて
  1. B5用紙サイズ:横182mm×縦257mm
    表紙の場合は表裏ありますので横364mm×縦257mm(B4サイズ)
  2. 背表紙は紙の厚さとページ数で変わります。
    例として本文40p、白上質紙90Kgで背表紙幅は2.4mmです。
  3. 裁ち切り領域は印刷や裁断で発生する誤差を吸収するための領域です。
    一般的に3mmか5mmを設定します。印刷会社で指定されていたりするので、各印刷会社の設定を確認してください。(入稿方法によっても変わる場合があります。)
    裁ち切り領域まで色を塗っておかないと、同人誌の端が紙の色(白色)になったりします。

表紙の色について

同人誌に限らず、書籍の印刷色は基本的にCMYKです。家庭用プリンターでも使用されている基本の印刷色になります。

広域色に対応した印刷を行っている印刷所であれば、RGBの色域範囲に近い色で表現することは出来ますが、オプションになっていたりするため、費用が割り増しになります。

CMYKはRGBと色域範囲が違うため、RGBでは表示出来るけどCMYKでは表示出来ない色というものが出てきます。

PCディスプレイやお絵かきソフトは基本RGBで表示しているため、色域を気にせずに印刷をしてしまうと全く違う色で印刷されてしまうので注意が必要です。

CMYKはRGBと比べて青色の範囲が狭く、彩度の高い青を出力するのに向いていないため、青色を多用するキャラクターの色塗りは他の色と比べると難しいです。(水色あたりはCMYKの方が色域が広いので、水色で代用することも必要となります。)
下図の黄色線はCMYK、オレンジ線はsRGBの色域になります。

同人誌を制作するときに役に立つCLIP STUDIO PAINT EX(セルシス)はCMYKの色味を表示しながら絵を描くことが出来るので、表示と印刷による色の差を可能な限り少なくすることが可能です。(ディスプレイ自体の性能や印刷会社による差など他にも要因は多少あります。)


Photoshopの『色域外警告』のチェックをONにするとカラーピッカーにCMYKで表示出来ない色を「グレー」で表示してくれます。赤や黄色は色域外の領域は少ないですが、青+緑は色域外の領域が多くなっています。水色の領域はC(シアン)があるため、色域外にならずに表示が出来るようです。

初めてのイベントに向けて何冊刷ったらよいか?

初めてのイベントに参加する場合、50部くらいが丁度良いと思います。

まとめて刷ると本の単価を下げることは出来ますが、想定よりも頒布数が少ない場合、在庫となるため保管または廃棄する必要が出てきます。本が貯まると保管するのも一苦労です。

過去にPixivのフォロー数:十分の一程度が頒布数になるという話もありましたが初回はリスクを負う必要はないと思います。

50冊は頒布数としては少ないように感じますが、5時間のイベントで50部が全て頒布出来た場合、6分に1冊のペースで頒布することになります。

個人的には暇では無く、忙しくもないのでイベントを楽しむなら、これくらいが丁度良いのではないかと思ってます。

同人誌の頒布価格はどのように決める?

頒布価格は自分の中で何か基準を決めておくと後々の頒布価格を決めるときに迷うことが少なくなります。

デタラメに決めてしまうと、後々、既刊在庫と新刊在庫で頒布価格に一貫性が出なくなったりします。
同じページ数で既刊が500円、新刊が300円みたいなことになると、新刊だけが出やすいです。(頒布価格が同じでも新刊が出やすい)

私は下記のような考え方で同人誌の頒布価格を決めていました。
フルカラー表紙:100円
白黒本文1p:10円

計算例

24pの表紙フルカラー、本文20p白黒漫画の場合

表紙フルカラー100円+本文20p×10円=300円

※10円単位は四捨五入や切り捨てをしていました。

なお、100円に頒布価格を設定したからといって、よく出るわけではありません。自分のブースに人がよってくれないと結局は頒布価格を下げても意味がないため。あまり卑屈にならないように

既刊と新刊を合わせて500円や1,000円なんかになっていると既刊と新刊がまとめて経験上出やすい気がします。

下記ページに実際販売されている同人誌のページ単価などについて調べた結果を記載しています。

ポスターは設置すべきか?

ポスターは設置をした方が良いです。

ポスタースタンドは既存品の物を購入してください。塩ビパイプでポスタースタンドを代用しようなんてことは絶対しないように大変です。

ポスターの利点としてはポスターを設置することで遠くからでも自分のブースを認識してもらうことが出来るようになります。
ポスターが無いと他のブースに埋もれやすくなるため、探してもらうこと自体が難しくなります。(ポスターにブースの番号を書くことも大事です。)

ポスターのサイズはA1またはB1サイズがオススメです。
イベントのポスター設置については下記ページで詳しく紹介しています。

お釣りの準備について

同人誌を頒布する場合に、お釣りの準備は必須です。

きりの良い、500円や1,000円で配布していたとしても、お釣りは準備しておく必要はあります。(時々、大きなお札が使えるか聞かれたりします。特にイベント後半)

300円や700円などで頒布価格を設定する場合はお釣りを出す可能性が高いので、下図のようなコインケースなどに小銭を入れて準備をしておきましょう。

100円の50枚入りコインケース1個を満タンにしておけば、大体は足りると思います。

予備として100円と500円の空コインケースは持っておけば、頒布数が50冊未満であれば対応出来ると思います。

お釣りの集め方ですが、『銀行に行って両替』が最も良い方法ですが、自動販売機等で買い物をしたときのお釣りを徐々に貯めていくという手段もあります。

決して本来の目的外に両替機を使用してはいけません。両替機のお店に迷惑です。一時期、問題になってました。

まとめ

  1. 初めてのイベント参加はオンリーがオススメです。
  2. サークルカットはあまり悩まず、バストアップ+漫画トーンで描いてみる
    (書類不備にならないように注意すること)
  3. 表紙のサイズは各印刷所の描き方を参照
  4. 表紙の色はRGBではなくCMYKなので青や緑が表現しづらい
  5. 初めてのイベント参加なら発行部数は50冊程度がオススメ
  6. 頒布価格は基準を決めておく
    『表紙フルカラー100円+本文20p×10円』のような方法
  7. ポスターは設置した方が自サークルが目立ちやすくなる