【絵描きの職業病】手の痛み完全対策ガイド!原因・予防・軽減法まとめ

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「イラストを描いていると、すぐに手が疲れる…」
「長時間作業すると、指や手首、ひどい時には肘まで痛くなってくる…」
「特に同人誌の締切前は、何日も無理しがちで…」
イラストを描く皆さん、こんな「手の痛み」の悩み、抱えていませんか? ペンを強く握りすぎたり、長時間同じ姿勢で作業を続けたりすることで、手や腕には思った以上の負担がかかっています。
手が痛くなると、描くこと自体が辛くなるだけでなく、作業スピードも落ちてしまい、悪循環に陥りがちです。
私も長年イラストを描いてきて、何度も手の痛みに悩まされ、試行錯誤を繰り返してきました。
この記事では、そんな辛い「手の痛み」をできるだけ防ぎ、軽減するための方法を初心者の方にも分かりやすく、私の経験も交えながら徹底的に解説していきます。
大切な手を守りながら、楽しく創作活動を続けていくためのヒントを見つけていただければ幸いです。
- 手が痛くなる主な原因
- 痛くなる前に!今日からできる予防習慣7選
- 今すぐ試せる!具体的な痛みの軽減策とおすすめアイテム
- 痛みが続く場合の考え方
【重要:この記事を読む上での大切な注意点】
- この記事は、筆者の経験や一般的な情報収集に基づいたものであり、医学的な診断や治療法を提案するものではありません。
- 紹介する対策やアイテムの効果には個人差があります。
- 手の痛みが続く、あるいは悪化する場合は、自己判断せずに必ず専門の医療機関(整形外科など)を受診してください。
- 当サイトの情報に基づいて生じたいかなる損害についても、責任を負いかねます。ご自身の判断と責任において、情報を活用してください。
1.「絵を描くと手が痛い…」その悩み、あなただけじゃない!よくある症状と原因
まずは、どんな症状があり、何が原因で手が痛くなるのか見ていきましょう。
- ペンを握る親指の付け根や人差し指、中指がジンジンする、こわばる
- 手首を動かすと痛い、特定の角度でピリッと電気が走るような痛み
- 肘の外側や内側がズキズキする
- 指が曲げにくい、伸ばしにくい、バネ指のようになる
- 朝起きた時に手がこわばっている
これらは、いわゆる「腱鞘炎(けんしょうえん)」や、その手前の炎症、筋肉疲労などが考えられます。
1-1.なぜ痛くなる?考えられる主な原因
手が痛くなる主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- ペンの握りすぎ・筆圧の強すぎ:
線を濃く描こうとしたり、細部を描き込もうとして無意識にペンを強く握りしめたり、タブレットに強く押し付けたりしている。 - 手首だけで描いている: 大きなストロークや長い曲線を、肩や肘を使わずに手首の動きだけで描こうとしている。
- 長時間の連続作業:
休憩を取らずに何時間も同じ作業を続けている。 - 不適切な作業環境:
机や椅子の高さが合っていない、モニターが近すぎる/遠すぎるなど、無理な姿勢での作業。 - ペンの形状や太さが合っていない: 細すぎるペンや滑りやすいグリップは、余計な力を入れさせてしまう原因に。
- 寒い環境で作業している場合の冷え:
手や手首が冷えると血行が悪くなり、筋肉が硬直して痛めやすくなる。
手癖や無意識の動作が原因であることも多く、すぐに治すのは難しいかもしれませんが、意識して改善していくことが大切です。利き手を痛めると日常生活にも支障が出ますからね。
2.【最重要】痛くなる前に!イラスト制作で手を痛めないための7つの予防習慣
痛くなってから対処するより、まずは「痛くならないようにする」ことが一番大事です。今日から意識できる予防習慣を7つ紹介します。
2-1. 正しい「姿勢」と「デスク環境」が全ての基本

意外と見落としがちですが、正しい姿勢と作業環境は手の負担軽減に直結します。
- 椅子と机の高さ: 足裏全体が床につき、膝と肘が90度くらいに曲がるのが理想。
- モニターの位置: 目線がやや下になるくらい。近すぎたり遠すぎたりしないように。
- タブレットの位置: 無理のない自然な位置に。液タブの場合は角度調整も重要。
2-2.ペンは優しく!「持ち方」と「握り方」の意識改革

「ペンを強く握りしめない」これは基本中の基本です。
無意識でペンを強く握ってしまう人は特に意識的に強く握りしめないようにしましょう。
- 意識的に力を抜く:
気づいた時にフッと力を抜く癖をつけましょう。最初は難しいですが、意識し続けることが大事。
意識的にペンの力を抜くのが難しい場合はアラームを用いて力を抜くタイミングを意図的に作るようにしましょう。 - 軽く持つ:
卵をそっと持つような感覚でペンを持つ。 - ペンの角度:
ペンはあまり立てすぎず、寝かせすぎず、自分が一番楽な角度を探しましょう。
手を痛くしやすいときの状態
- ペンをタブレットに強く押し当てる(手首や指に負担がかかる)
- ペンを強く握りこむ(親指の付け根や人差し指、中指に負担がかかる)
- 手首だけで描く(手首が痛くなりやすい)
手が痛くなる原因としては上記の3つが考えられます。
線を濃く(太く)描こうとして無意識にペンをタブレットに強く押し当ててしまったりします。
ラフから線画へ仕上げる場合に起きたりもします。ラフで線を太めに描いてしまい、線画の段階で線の太さを近づけようとした場合に無意識に筆圧が高くなるなど。
また、細かな箇所を描く場合に手がブレてしまうといけないため、手が出来るだけブレないようにペンを強く握りしめてしまうこともあると思います。
この状態で長時間作業を行っていると指が疲弊し、徐々に筋が痛くなってきます。
後は、曲線を描く場合に肘を使わずに手首のみで曲線を描いていると手首も痛くなってきます。特に髪の毛は曲線で描く場所も多いため、手首のみでの作業が発生しやすい箇所になります。
手癖や無意識で行っている場合が多いため、簡単に直るようなものではありませんが、意識的に直していくことをオススメします。
利き手を痛めることになるので、日常生活にも支障が出るので注意が必要です。
2-3.手首だけじゃない!「肩や肘を使った」大きなストローク
細かい部分は手首で描きますが、長い線や大きな円を描くときは、肩や肘から腕全体を使って描く意識を持つと、手首への負担が大きく減ります。これはデッサンの基本でもあります。
特に髪の毛を描く場合は手首で描くのではなく腕全体を使って描くと綺麗な線を引くことが出来るようになります。
2-4.こまめな「休憩」と効果的な「ストレッチ」の習慣化
長時間の連続作業は手の最大の敵です。
- 休憩の目安:
最低でも1時間に1回は5~10分程度の休憩を取り、手を休ませましょう。
イラストを描いているときは手の負担だけでなく「目」にも負担がかかっているので、適度に休むことが大事です。 - ストレッチ:
手首をゆっくり回したり、指を反らせたり、グーパーしたりする簡単なストレッチを休憩時間に行うだけでも効果があります。
肘・手首・指が痛い人のためのストレッチ(佐久平整形外科クリニック)
2-5.自分に合った「優しい」道具選び(ペン、グリップ、タブレット)
道具を見直すことも重要です。
- ペンの太さ・重さ:
軽くて、自分の手に合った太さのペンを選びましょう。細すぎるペンは力を入れて握りこみやすいので無意識で力が入りやすく手の負担が大きくなります。 - グリップの素材・形状:
滑りにくく、適度な太さのあるグリップは負担を軽減します。
ペンが細い場合はグリップを太くすることでペンを握りやすくし無駄な力を加えないようにします。
またグリップを滑りにくくすることで、軽い力でペンを保持できるようにします。 - ペンタブレット/液タブの種類:
筆圧感知が滑らかなもの、視差の少ないものなど、自分にとってストレスの少ないものを選びましょう。
ペンの筆圧感度が良いものは少しの力で描くことができるようになります。そのためペンの入りや払いにおいて変な力を加えずに描くことが出来るようになるため手の負担軽減が可能です。
2-6.冷えは大敵!手や手首を「温める」ことの重要性
特に寒い時期は、手や手首が冷えないように注意しましょう。
アームウォーマーや指なし手袋なども有効です。作業前に手を温めるのも良いでしょう。
関節が冷えないように部屋は暖房をかけたりコタツに入るなどして体を温められる環境を整えておきましょう。
2-7.無理は禁物!「作業計画」とセルフケア意識
同人誌の締切前など、どうしても無理をしがちですが、普段から少しずつ作業を進め、負担を分散させることが理想です。
「今日はここまで」と決めて、しっかり休むことも大切。
同人誌制作の作業計画を立てる場合は同人手帳というツールがおすすめです。
3.【実践編】今すぐできる!手の痛みを軽減する具体的な対策とアイテム
すでに痛みを感じている場合や、さらなる負担軽減を目指すための具体的な対策です。
3-1.ペンタブレットの「筆圧設定」を変更して負担減!
多くのペンタブレット(特にWacom製品など)では、筆圧感知の感度を調整できます。
- Wacomの場合:
「ワコムタブレットのプロパティ」を開き、ペンごとの設定で「ペン先の感触」を「柔らかい」方向に調整します。これにより、軽い力でも太い線や濃い線が描けるようになり、無意識に強く押し付けるのを防げます。
他のペンタブメーカーも同様に筆圧の調整を行うことができます。 - カスタマイズ:
さらに詳細な筆圧カーブを調整できる場合は、自分が最も楽に描けるカーブを探してみましょう。 - ソフト側でも調整:
ペンタブ側の設定と併せて、CLIP STUDIO PAINTなどのペイントソフト側でも筆圧設定を調整すると、より効果的です。
wacomの場合、ペンの種類(型式)ごとにペンの筆圧を調整することが出来ます。※同じ型式のペンを別々に調整することは出来ません。
Wacomのペンタブレットでは標準で7段階の調整をすることが可能です。筆圧が強い人は、「ペン先の感触」の設定を柔らかい方向に設定すると良いと思います。左から3番目の位置がオススメです。

「ペン先の感触」にあるスライドバー下の「カスタマイズ」の項目を選択すると標準設定ではなく自分の筆圧に合わせて、ある程度は自由に設定をすることが可能です。
調整が終了したら「OK」ボタンを押すことで設定が完了します。この時に、「ペン先の感触」にあるスライドバーが調整を行った方向(柔らかいまたは硬い)に自動で移動します。

大まかにはペンタブレット側で調整を行い、細かな筆圧の調整はペイントソフト側で調整を行うようにするのが良いです。
3-2.ペンタブレットの芯を硬いものに変更して力みを減らす
ペン芯の種類によって、描き心地や必要な筆圧が変わってきます。
ペンの芯が柔らかいものだと、固いものと比べて力が逃げてしまうため、濃いまたは太い線を描こうとした場合、筆圧を高くする必要が出てきます。(芯が柔らかいと内蔵されているセンサーへ力が伝達されにくい)
柔らかい材質だとペン先が変形しやすいため、力の伝達効率が悪くなります。

ペンの芯が柔らかいことが原因なので単純にペンの芯を硬いものに変更すると、力を効率的に伝えられるようになります。結果、無駄に力を入れて描く必要がなくなります。
Wacomの場合は他のペンタブレットメーカーと比べて替え芯の種類を豊富に用意してあるので自分の好みに合った芯を選択することが出来ます。

右から順に
- 標準芯
- フェルト芯
- ハードフェルト芯
- フェルト芯
- ストローク芯
- 左の2つはアートペンの芯
個人的にはハードフェルト芯(Amazon)がオススメです。芯が硬いのと鉛筆のような抵抗感が若干あるため描きやすいです。以前は描き心地を重視してフェルト芯を使用していましたが、ハードフェルト芯の方が軽い力で線を引くことが出来るため、今ではハードフェルト芯の方が良いと考えています。
また、Wacom純正ではありませんが金属芯という物も販売されていたりします。筆圧ではなく、ペン先が摩耗しないというのが最大の特徴となっています。注意点として筆圧が強すぎるとタブレット自体が破損してしまう可能性もあるようです。
3-3.手首だけでなく肘も使う
手首だけで描いていると、手首に疲労が貯まって、腱鞘炎になる場合があります。
特に力一杯握りしめた状態で描いているとなりやすいです。
緩やかな曲線や長い線を描く場合は出来るだけ肘を使って描くと手首の負担が少なくなります。
3-4.「サポーター」や「テーピング」を上手に活用する
すでに痛みがある場合や、手首を固定して負担を減らしたい場合に有効です。
- 手首用サポーター: 手首の動きを適度に制限し、負担を軽減します。ただし、締め付けすぎないように注意。
- テーピング: 痛む箇所や動きを制限したい箇所に、スポーツ用のテーピングを施す方法もあります。(正しい貼り方は専門家のアドバイスを受けるのが理想です)
どうしても手首だけを動かしてしまう場合は手首用のサポーターを使用することで強制的に手首の動きを抑制することで手首の負担を軽減できます。
3-5.ペンのグリップを変更してみる
ペンのグリップを太くするとペンを安定して持ちやすくなります。
また、ペングリップはゴムで作られていることが多く、ゴムだと力が分散するため、僅かですが余計な力を必要とします。木製などの硬めのグリップに変更をすることで、しっかりとペンを持つことが出来るようになります。

ワコム公式品だとプロペン2用のみ販売されています。(以前はプロペンもあったようです。)
https://store.wacom.jp/products/detail.php?product_id=4489

社外品ですがWacom各ペンの木製グリップは葉車堂細工所さんで販売されています。
グリップ部分をユーザーの要望に応じてカスタムしてくれるものもあります。
http://hagurumado.com/hagurumado/(葉車堂細工所)
3-6.マウスや他の入力デバイスとの併用で作業を分散
ペンタブだけですべての操作を行おうとせず、マウスや左手デバイス(右手デバイス)などを併用し、作業内容によって使うデバイスを変えることで、特定の手指への負担を分散させることができます。
3-7.応急処置:それでも痛い時のセルフケア(湿布、マッサージなど※注意点あり)
痛みが強い場合は、無理せず作業を中断しましょう。
- 冷やす/温める:
急性の炎症(熱感がある)場合は冷やす、慢性的な凝りや血行不良の場合は温めるのが一般的ですが、自己判断せず、迷ったら専門医に相談しましょう。 - 湿布や塗り薬:
一時的な痛みの緩和には役立ちますが、根本的な解決にはなりません。 - セルフマッサージ:
固まった筋肉を優しくほぐすのは有効ですが、炎症が強い時は悪化させる可能性もあるので注意。
これらのセルフケアはあくまで一時的なものです。痛みが続く場合は、必ず専門医の診察を受けてください。
4.【体験談】私が絵を描いていて手が痛くなった時の対策
絵を描き始めて手が痛くなったというよりかは元々、何かをもって作業をすると無駄に力をいれて握りこんでしまう癖がありました。
特に大事な書類に書くときほど力んでしまうため早々に手が疲れたり指や手、腕が痛くなるという始末です。
絵を描いているときも同様で綺麗な線を描こうと思っているときほど力んでしまい長時間同じ作業をしているのでいつの間にか指は痛い、手首は痛いという状態になってしまい日常生活にも影響が出てしまいました。
手が痛い場合は大人しく休むようにしています。子供のころにも竹刀の握りすぎで手首を痛めたことがあったので、無理に作業するよりも休むことが重要と考えています。

ペンのグリップがゴムだったので無意識のうちに強く握りこんでしまっているのではないかと思い、木製のグリップに変更してみることにしました。
木製グリップの場合、強く握りこむと木が硬いため力を入れた瞬間に指が痛くなるので、自動的に力を入れて握りこまなくなったため手首の痛みが以前よりかはなくなったと思います。
5.それでも痛みが改善しないなら…医療機関への相談も考えよう
セルフケアを試しても痛みが続く、悪化する、日常生活に支障が出る、といった場合は、無理せず専門の医療機関(整形外科など)を受診しましょう。
医師に「イラストを描く作業で手をよく使う」という状況を伝え、適切な診断と治療、そして今後の作業に関するアドバイスをもらうことが大切です。
自己判断で悪化させてしまう前に、早めの受診を心がけましょう。
6.まとめ:手をいたわりながら、楽しく創作活動を続けよう!
イラスト制作における「手の痛み」は、多くのクリエイターが経験する悩みです。
しかし、その原因を知り、適切な予防と対策を行うことで、痛みを軽減し、長く楽しく創作活動を続けることは可能です。
- 痛くなる前に「予防」が何より大事! 姿勢、ペンの持ち方、休憩、ストレッチを習慣に。
- 自分に合った「道具選び」と「設定」で、手への負担を減らそう。
- 無理は禁物! こまめな休憩と、痛む時の適切なケアを。
- 痛みが続くなら、迷わず専門医へ!
この記事で紹介した情報が、あなたの「手の痛み」の悩みを少しでも和らげ、より快適な創作ライフを送るための一助となれば幸いです。
大切な手をいたわりながら、これからも素晴らしい作品を生み出していってくださいね!
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