【同人手帳】同人誌の進捗管理がやばい?漫画・小説のスケジュール管理を簡単に!

同人誌制作に向けた入稿スケジュール、どうしていますか?
「次のイベント、本当に原稿が間に合うか不安…」
「スケジュール管理が苦手で、いつも締切直前に徹夜してしまう…」
「そもそも、何から手をつければいいのか分からない!」
特に同人イベント前の新刊制作では、『いつの間にか締め切り間近になって焦る』という経験、ありませんか?
忙しい社会人や学生の方にとって、限られた時間の中で作業を進めるのは至難の業です。
スケジュール管理が曖昧だと、通常入稿の予定が特急入稿に変わったり、最悪の場合、入稿が間に合わないこともあります。
人には「計画錯誤」という認知バイアスがあり、自分の作業時間を実際よりも短く、楽観的に見積もるクセがあります。「気合でなんとかなる」と思ってしまうのは、脳の仕組み上、仕方のないことなのです。
とはいえ、詳細なスケジュールを自分で最初から立てるのは面倒だと感じる方も多いでしょう。
この「脳のバグ」を回避し、論理的に締切を管理するための最強ツールが、同人誌制作のスケジュールを手軽に管理できる便利なWebサービス『同人手帳』をご紹介します。
5分で効率的なスケジュールを立てる方法を一緒に見ていきましょう!
- 同人手帳を使って「計画錯誤」を防ぎ、論理的に同人誌の進捗管理をする方法
- 漫画だけでなく、小説同人誌用の設定テクニック
- 「進捗がやばい」と判定された時の現実的な立て直し手順
この記事を読めば、「同人手帳」を使いこなし、もう締切に追われることなく、計画的に同人誌制作を進めるための具体的なヒントが得られるはずです。
これから同人誌制作を始める方は、まずは全体の流れを把握しておくと安心です。
1.「間に合わない…」を防ぐ!無料Webツール「同人手帳」とは?
「同人手帳」は、同人誌制作のスケジュールを自動生成し、進捗管理を簡単にしてくれる無料Webサービスです。プロジェクト管理ツール「Qovo」を基に、桜去ほとり氏によって開発されました。
- 入力がとにかく簡単! イベント日やページ数などを入力するだけで、専門的な知識がなくてもOK。
- 「自動再計算」 もしサボってしまっても、再度スケジュールの見直しを行ってもツールは怒りません。淡々とスケジュールを引き直してくれます。この「リカバリーの道筋」が見えることが、精神安定上もっとも大きなメリットです。
- クラウド保存 X連携のログインすることでデータをクラウドに保存可能。PCが変わっても進捗を引き継げます。
2.同人手帳は「Webアプリ」?スマホでも使える?
検索でよく調べられているのは、「同人手帳のアプリ版はありますか?」という質問です。
結論から言うと、App StoreやGoogle Playで配布されているネイティブアプリはありません。 同人手帳は、ブラウザ上で動作する「Webアプリ」です。
スマホでの利用とログイン方法(X連携)
アプリはありませんが、スマートフォン(iPhone/Android)のブラウザ表示に完全対応しています。外出先や移動中にスマホから進捗を入力することも可能です。
データの保存とログイン 利用にはX(旧Twitter)アカウントでの連携ログインが推奨されています。

ログインすることで入力したスケジュールデータがクラウドに保存され、「家ではPC、出先ではスマホ」といった使い分けが可能になります。
※ログインしなくても利用は可能ですが、ブラウザのキャッシュを消すとデータが消えるため注意が必要です。
3.同人誌制作のスケジュール管理、なぜ重要?
「気合でなんとかなる!」と思っていても、計画のない原稿制作は多くの問題を引き起こします。
クオリティの低下:
締切直前の徹夜作業では、焦りからミスが増えたり、本来表現したかったことができなかったりします。
心身への負担:
睡眠不足やストレスは、創作の楽しさそのものを奪ってしまいます。
印刷所の締切:
印刷所には厳格な入稿締切があり、それを逃すとイベントに新刊を並べることができません。(早期入稿割引を逃すことも…!)
これらの問題を避け、楽しく、そしてクオリティの高い作品を完成させるために、客観的なスケジュール管理が不可欠です。
4.「同人手帳」の基本的な使い方(5分で完了!)

それでは、実際の使い方をステップごとに見ていきましょう。
4-1.スケジュールを作成するための必要項目を入力
同人手帳の内容を簡単に説明をすると下記の項目を記入する必要があります。項目を入力することで自動的にスケジュールを作成してくれます。
- 作業開始日(いつから同人誌を作成するか?)
- 入稿日(印刷所への予定している入稿日)
- 本文ページ数(現在考えている同人誌のページ数)
- 各作業工程に必要な時間(判らない場合は想定で入力してみる)
- 曜日ごとの作業時間(曜日ごとに同人誌制作に費やせる時間)
4-2.自動でスケジュールを生成
上記のデータを入力すると、計画に基づいてスケジュールが自動的に作成されます。入力した条件に収まらない場合も、作業時間を調整して最適なスケジュールを提案してくれます。
5.実際のスケジュール作成例
例として、コミケの通常入稿日(12月18日)に間に合わせるスケジュールを立ててみましょう。
- 作業開始日を設定:11月13日
- 入稿日:12月18日
- 本文ページ数を設定:24ページ
- 各作業工程に必要な時間:同人手帳のデフォルト値を設定します。
※デフォルトのネームや下書きに要する時間はかなり早めに設定されています。
同人誌製作に不慣れ場合、デフォルトよりも2~3倍くらいは見た方が良いです。 - 曜日ごとの作業時間:1日あたりの作業時間を平日2時間、休日8時間と想定
以下、実際の同人手帳の画面を使用して解説しています。
5-1.同人手帳を使用してスケジュール作成

①まず始めに、同人誌の入稿日となる締め切りを設定します。
今回はコミケの入稿日である12月18日に設定をしました。

②次に作業を開始する日時を設定します。11月13日に設定をしました。
締め切りまで約1ヶ月と5日ほどです。
実際やるとなると、かなり厳しいスケジュールです。

③製作する同人誌のページ数を設定します。
同人誌は基本「表紙4P+本文」ですが本文のみのページ数を入力します。
よく制作されている同人誌のページ数24に設定をしました。
参考記事

④作業工程を決めます。デフォルトで上記の6工程が入力されています。
時間が無いときは正直、プロットを省いて、ネームと一緒に描くしかないかもしれません。

⑤各工程ごとの作業時間を記載します。
デフォルトでも数字が入力されていますが、本来は自分の作業時間に合わせて入力をしてください。

⑥1週間の曜日ごとに作業が出来る時間を入力します。
社会人の場合、平日は殆ど作業が出来ないと考えた方が良いと思います。
2時間が妥当な作業時間かなと思います。
作業工程を洗い出すと抜け漏れ防止になります。

⑦ここまで入力した内容に基づいてスケジュールが自動的に作成されます。
下の方に入力した内容よりも何倍早く仕上げないといけないのか記載されています。
今回の場合だと3.57倍のペースで作業をしないと同人誌が完成しない結果になりました。

画面の一番下に出ている各工程に対する作業時間で右枠(オレンジ)のペースで作業をしないと同人誌が完成しないというスケジュールになりました。
時間が足りず徹夜になりがちな方は、下記を参考にしてください。
5-2.原稿スケジュール管理:締め切りがやばい時の立て直し手順
同人手帳で「倍率が高い(間に合わない)」と判定されたり、作業途中で進捗が遅れて「締め切りがやばい」状態になった時、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
精神論ではなく、現実的な3つの対処法を紹介します。
① ページ数を物理的に減らす
最も確実な方法です。同人手帳の「編集」からページ数を減らして再計算してみましょう。「24ページなら無理だが、20ページなら1.2倍速でいける」といった妥協点が見つかります。
② 工程を削減する(クオリティの調整)
「仕上げ」「ベタ・トーン」の工程時間をゼロにする、あるいは半分にします。「今回はトーンを貼らずにグレー塗りでいく」「背景は描かない」といった仕様変更をスケジュールに反映させます。
③ 印刷所の締切日を変更する(割増入稿)
「通常入稿」での計算が無理なら、お金を払って「割増入稿(特急プラン)」の日付で再計算します。金銭的コストとかかる負荷を天秤にかけることができます。
6.【応用】漫画だけじゃない!「小説・文字書き」向けの設定術
「同人手帳は漫画用でしょ?」と思っていませんか? 実は工夫次第で、小説(字書き)の進捗管理にも非常に有効です。
多くの小説書きの方が「文字数ベースで管理したいけれど、同人手帳はページ数入力だから使えない」と諦めていますが、以下の手順で換算すれば解決します。
① 「1ページあたりの文字数」を決める
小説同人誌のフォーマット(A5/二段組など)を決め、1ページに何文字入るかを概算します。 (例:A5二段組・9pt・22行×2段 ≒ 1ページ約1,200文字 とする)
② 目標文字数をページ数に換算
書きたい小説の目標文字数が「6万文字」の場合、以下のように換算して同人手帳に入力します。
- 60,000文字 ÷ 1,200文字/ページ = 「50ページ」
③ 工程のカスタマイズ
デフォルトの「ネーム」「ペン入れ」などは漫画用なので、以下のように書き換えて登録します。
プロット → プロット
ネーム → 執筆(初稿)
下書き → 推敲・改稿
ペン入れ → 組版・レイアウト確認
④ 進捗は「%」か「文字数換算」で
日々の入力は「ページ数」で行いますが、執筆中は正確なページ数が把握しにくいです。
「今日は3,000文字書いたから、約2.5ページ進んだことにしよう」といった運用で、十分にペースメーカーとして機能します。
7.よくある質問(FAQ)
Q. 同人手帳のデータは公開されますか?
A.基本的に非公開です。自分だけのスケジュール管理ツールとして使えます。
Q. 合同誌は管理できますか?
A.基本的には1つの同人誌のスケジュールを作成するため、複数人での工程管理には対応していません。別のタスク管理ツールでの管理をおすすめします。
Q. 小説の1ページ文字数はどう見積もればいい?
A.文庫本サイズ(A6)なら約600〜800文字、A5二段組なら約1,000〜1,400文字が目安です。自分のレイアウト設定に合わせて計算してみてください。
Q. どうしても予定通りに進まない時は?
A.予定通りに進まないことのほうが多いと思いますので、出来るだけ早い段階で日程を伸ばす方法を考えるか、工程の見直しを行いましょう。
1ページずつ完成させるのではなく、全ページを工程ごとに完成させるようにしましょう。
まとめ:計画的な原稿制作で、もっと同人活動を楽しもう!
今回は、無料Webツール「同人手帳」の使い方と、小説同人誌での活用テクニックについて解説しました。
- 同人活動では、クオリティと健康のためにスケジュール管理が不可欠!
- 「同人手帳」を使えば、誰でも無料で、簡単に、客観的なスケジュールが立てられる。
- 計画的に進めることで、心に余裕が生まれ、創作活動はもっと楽しくなる!
- 「締め切りがやばい」時は、ページ数か工程を削って再計算する
「原稿が間に合わない…」という締切前の焦りやストレスから解放されれば、あなたはもっと純粋に創作を楽しむことができるはずです。
アカウント作成は不要で今すぐ試せます。保存しないならログイン不要/保存したいならX連携ログイン推奨。ぜひ次のイベントに向けたスケジュールを、5分で作ってみてくださいね!


















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