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【同人イベント当日の流れ】持ち物チェックリスト&設営・頒布のコツを徹底解説!

1.はじめに:イベント当日、その不安を「楽しみ」に変えよう!

いよいよ初めての同人イベント当日!
これまで頑張って描いてきた作品を形にし、多くの人に見てもらえる特別な日です。

一方で、「何を持っていけばいい?」「設営はどうやるの?」「お客さんへの話し方は?」と、次から次へと不安が尽きないのも事実。かつての私も、まったく同じでした。

そこで本記事では、イベント当日の実際の流れに沿って、準備物・設営・頒布のポイントを“具体的な手順”で解説します。

結論はシンプルです。「万全な準備」+「30分で形にする設営」+「声出し確認の会計」という3つのポイントさえ押さえれば、初心者でも落ち着いて当日を乗り切ることができます。

2.結論(最初に読むまとめ)——何から意識すべき?

当日をいかにスムーズに、そして心から楽しめるかどうかは、「前夜の指差し確認」と「開始30分の設営」で9割決まります。

持ち物は後述する「必須5カテゴリ+便利品」で漏れをなくし、設営は「見やすさ・取りやすさ・会計のしやすさ」の3軸で整える。

そして、頒布は「笑顔」と「金額の声出し確認」でトラブルを徹底的に防ぎましょう。

3.当日の“流れ”で押さええるチェックポイント

到着 → 荷物確認・見本誌提出・設営(~30分) → 開場 → 頒布(接客・会計) → 片付け・発送 → 退場

この流れの中で、最初の「設営」の30分が最も重要です。ここでスペースの視認性・会計動線・在庫管理の基点を作れれば、その後の数時間が驚くほど楽になります。

4.【前夜に完成】サークル参加の持ち物チェックリスト

4-1.「ないと本当に困る」必須アイテム(5カテゴリ)

項目持ち物ポイント
参加証関連サークル通行書/入場チケット近年はQRコード形式も多いですが、当日は会場の電波が不安定なことも。入場時にすぐ提示できるよう、事前にスクリーンショットを撮るか、紙に印刷しておくと非常にスムーズです。
頒布物新刊/既刊/グッズ(値札は事前装着)カテゴリ別に箱を分け、お品書きと価格が一致しているか前夜に最終確認。
お金関連お釣り(100円・500円多め)/売上管理表/電卓開始直後の会計渋滞を防ぎます。お釣りの考え方は下記参照。
設営道具敷き布/ポスター・スタンド/値札/お品書きスペースの世界観と視認性を一気に底上げする重要アイテムです。
文房具ペン/はさみ/テープ(特に布ガムテープ推奨)設営の補強から終了後の梱包まで、あらゆる事態に対応できます。

【お釣りの考え方】

  1. 自分の頒布物の価格帯を列挙(例:300円、500円、700円、1000円など)
  2. 「1000円札で支払われた場合」を基準に、必要な100円玉と500円玉の枚数を逆算
  3. 目安として500円玉×40枚、100円玉×50枚程度あれば、初動の会計渋滞はまず回避できます。
    ※あくまで目安です。イベント規模やご自身の価格設定に合わせて調整してください。

4-2.「あると便利!」お役立ちグッズ

  • 布ガムテープ:
    大型イベントの場合、発送イベント終了が近づくと搬出場所が混雑してきます。
    自スペースで梱包できるようにしておくと待ち時間を短縮できます。
    帰りは疲れていると思うので、重い在庫を持ち帰る労力がなくなり、帰路が非常に楽になります。
  • 折りたたみ傘:
    移動時の急な雨は致命的。リスク対策として必須です。忘れやすいので旅行鞄の中に常備しておく。
  • 大きめの手提げ鞄:
    戦利品と資料を一括で収納。サークル活動だけではなくイベントを楽しむのも忘れずに。

【同人で使う道具について】

同人サークル活動で使用する道具については、イベントごとに用意をしていると忘れやすかったので、同人活動用の旅行鞄を決めて必要な道具を入れたままにしていました。

イベントから帰ってきたら清掃だけを行い、中身をそのままにして次のイベントになるまで保管することで忘れ物を少なくしています。

5.【当日の流れに沿って】30分で完成する設営のコツ

【最優先】まず最初にやること:荷物の確認

スペースに着いたら、物理的な設営を始める前に、まず一番に確認すべきことがあります。

直接搬入の場合:
印刷所から会場へ直接荷物を送った場合は、自分のスペースに段ボールが届いているか必ず確認しましょう。
万が一見当たらない場合は、運営本部ではなく、依頼した印刷所の緊急対応連絡先へすぐに連絡してください。

宅配便の場合:
自宅から送った荷物が無事届いているか確認します。

【重要】設営と並行して行う「見本誌提出」

物理的な設営作業と並行して、開場前に絶対に済ませなければならない手続きが「見本誌提出」です。

対象:
そのイベントで初めて頒布するすべての作品(新刊、新作グッズなど)。

場所:
通常、運営本部などに提出スペースが設けられています。

なぜ必要か?:
イベントのルールに沿った頒布物であるか、運営側が確認するための必須の手続きです。

出欠確認:
イベントによっては、この見本誌提出をもってサークルの出欠確認を兼ねている場合があります。アナウンスを聞き逃さず、必ず済ませましょう。

設営がある程度落ち着いたら、開場時間までに必ず提出を完了させてください。

一人でサークル参加をしている場合は貴重品を持って離席するようにしましょう。

ステップ1:土台づくり(開始~10分)

  • スペース確認:
    自分のスペース番号、机・椅子の状態などをチェック。
  • 敷き布:
    机より一回り大きい布をかけ、裏側をテープで固定すると、一気に統一感が出ます。
    隣のスペースにはみ出さないように注意しましょう。
  • ポスター設置:
    遠くからでも読めるサークル名+スペース番号を記載。ポスターを設置することで遠くからでもあなたのサークルを確認してもらえるようになります。

ステップ2:メイン陳列(10~25分)

  • 新刊は“高く・立てて”置く:
    人の視線は高い場所に集まります。ブックスタンドを使い、最もアピールしたい新刊を立たせて視線を集めましょう。
    スペースに余裕があれば既刊も目立つようにしましょう。
  • 既刊・グッズを配置:
    シリーズものは発行順に並べたり、発行日を値札に書いておいたりすると、探している読者にとって親切です。
  • 値札・お品書きの設置:
    60cm~1m離れた場所からでもハッキリ読める文字サイズ・情報量を意識しましょう。
    視力1.0の人が1m離れた場所から読める文字サイズは1.5cm以上(文字サイズ:約42pt)
    視力0.8の人が1m離れた場所から読める文字サイズは1.9cm以上(文字サイズ:約53pt)

    【参考】表示距離と文字の大きさの関係
    https://www5e.biglobe.ne.jp/~tzq/sai_caps/library/lb7/lb7.html

ステップ3:最終調整(25~30分)

  • 離れて俯瞰:
    少し離れた場所から自分のスペースを見て、ポスターの曲がりや全体のバランス、ごちゃついていないかを客観的に修正します。
  • 作品を手に取ってもらいやすくする:
    平積みで作品を置いている場合は、右側へわずかにずらしてみてください。
    特に薄い本は、この一手間で格段に手に取りやすくなるため、購入へのハードルが下がります。
    すぐに手に取れなくて諦めてしまう人への対策です。
  • 会計動線の確保:
    お釣り、売上管理表、ペンなどを利き手側にまとめて配置し、会計時の動きをスムーズにしておきましょう。
    ※自スペースが右端の場合、通路側に大きな物を設置すると参加者に当たったりして落下する可能性があるので注意

6.頒布時のマナーと心構え Q&A

Q1. スペースに来てくれた人に話しかける?
A. 基本は笑顔と感謝。無理なセールストークは不要です。

足を止めてくれたら会釈、本を手に取ってくれたら「ありがとうございます」。

目が合ったら軽く微笑んだり、「どうですか?」くらいに軽く声をかけるだけで十分なコミュニケーションです。明るく近寄りやすい雰囲気が大事です。

「買ってもらおう」ではなく「見てくれてありがとう」の気持ちが伝われば、スペースの空気は自然と良くなります。

Q2. お金の受け渡しの注意点は?
A. 金額の「声出し確認」が鉄則です。

「〇〇円です」「〇〇円、お預かりします」「お釣りの〇〇円です」——このように、一つ一つの動作を声に出して双方で確認しましょう。金銭授受のトラブルは、これだけで予防することができます。

Q3. 隣のサークルへ挨拶は必要?
A. 簡単な「よろしくお願いします/お疲れさまでした」でOKです。

長話は不要です。開始と終了時にひと言挨拶しておくだけで、離席時に少しスペースを気にかけてもらえるなど、ちょっとした助け合いに繋がることがあります。

挨拶をするのは隣サークルの準備が終わって時間に余裕があるときなどに行いましょう。

【コラム】イベントで頒布を行っているとこんなこともある

私のサークルは小規模なので、新刊を出しても20~30冊くらいの頒布数です。そのため、だいたい在庫が残って次のイベントに持ち越すことが多く最大4冊くらいの同人誌が並べられていました。

よくあるのは新刊だけの購入ですが、時々、並べてある全ての同人誌を購入してくれる方もいます。一度だけですが、全部を2冊ずつ購入してくれた方もいました。

一時的には駄目でも長く続けていれば人の目にとまることもあるようです。

7.FAQ(よくある質問)

Q. 何分前に到着すべき?

  • A. 一般開場の10分前までに全ての設営を完了させるのが理想です。開場の30分前くらいには到着をして設営を開始するようにしましょう。
    くれぐれもサークル入場のギリギリの時間にならないようにしましょう。すごく焦ります。

Q. スケブを頼まれたら?

  • A. 可能な範囲で応じましょう。もし難しい場合は「申し訳ありません、今回は少し時間が…」と丁寧にお断りして全く問題ありません。

    デジタルは描き直しが出来るのでなんとか絵を描けるけどアナログは描き直しが難しいので描けないと思ったら無理に受けなくても良いのです。

Q. 差し入れは受け取ってもいい?

  • A. 既製品であれば、感謝して受け取りましょう。ただし、手作りの飲食物は衛生管理の観点から、丁重にお断りするのがお互いのために無難です。

Q. 最近よく見る電子決済(QRコード決済)は導入すべき?

  • A. 結論から言うと、初参加では無理に導入しなくても全く問題ありません。
    初めてのイベントは、設営や現金のやり取りに慣れるだけで精一杯になることが多いです。
    まずは現金対応に集中し、イベントの雰囲気を掴むことを優先しましょう。
    イベント参加に慣れてきり、売上をさらに伸ばしたいと考えたタイミングで検討するのがおすすめです。
    もし導入する場合、個人間で送金手数料が無料の「PayPay」などを利用し、QRコードを印刷して掲示するのが一般的です。
    より具体的な導入方法や運用については、下記の方々のnoteが非常に参考になります。

【同人イベント】PayPayの導入方法と運用の流れについて
https://note.com/akatsuki_yu/n/na8e7e51297db

個人サークルがイベントでキャッシュレス決済を導入する方法と使った感想
https://note.com/sumasa/n/n8c2dd364db89

8.まとめ——当日を楽しむための要点

  • 前夜に「必須5カテゴリ+便利品」を指差し確認する
  • 当日は「荷物確認」と「見本誌提出」を忘れない
  • 設営は「30分・3ステップ」で完了させる(土台→立体陳列→最終調整)
  • 頒布は「笑顔+金額の声出し確認」で安心・円滑に進める

準備は少し手間に感じるかもしれませんが、その一手間が当日の安心感に直結します。そして、その先にはあなたの作品を待つ読者との素晴らしい出会いが待っています。

どうか、イベント当日を存分に楽しんでください。応援しています!