デジタルイラストのラフ画から清書がうまくいかない時の対策ガイド【初心者必見】

デジタルイラストを描いていると、ラフ画はうまく描けたように見えても、清書の段階でなかなか当初思ったような絵に見えないという悩みを抱える初心者は多いです。

清書をしたことで線が硬くなったり、ラフの時にあった絵の魅力が消えてしまったりすることがあります。

そこで今回は、ラフ画から清書をスムーズに進めるための具体的なアドバイスを紹介します。

このガイドを参考にして、清書の技術を向上させ、理想的な仕上がりを目指しましょう。

本記事の主な対象者

デジタルイラストを始めたばかりの初心者

ラフ画は描けているが清書の段階で思ったようにかけなくて苦労している人

デジタルイラストにおけるラフ画と清書の違いを理解しよう

まずは、ラフ画と清書の違いを理解することが重要です。

ラフ画について

ラフ画は、アイデアを自由に形にするための段階で、構図やポーズ、全体のバランスを確認するために描きます。

この段階では、本来は細かい部分にこだわる必要はありません。

しかし、初心者の場合はラフ画の時点で細かな部分もある程度、描いておくのがオススメです。

清書の段階で細かな部分を描こうとしても初心者のうち完成形をすぐにイメージできないため結局ラフ画を触ることになります。

仕上がったときにラフ画で描こうとしていた服装やポーズが若干違うのはよくあることです。

清書について

清書はラフ画を元に、細部を整え、完成品に近づけるための作業です。

ここでは、線を整えることやディテールを追加することが求められます。

しかし、ラフ画の魅力を残しつつ清書するのは、初心者にとって難しいことが多いです。

次に、そのためのコツをいくつか紹介します。

1.清書前の準備:ラフ画を徹底的に見直すポイント

清書に入る前に、ラフ画を見直すことが重要です。

ラフの段階で不自然な部分がないか、バランスが取れているかを確認しましょう。

ここで修正を行うことで、清書の段階での手戻りを防ぐことができます。

ラフ画だからと、テキトウでいい加減な絵にしていると清書をするときに上手く描けないところが出てきます。

  • 細かなところも描いておこう:
    絵に不慣れなうちはラフ画でも細かな箇所は描いておきましょう。後で悩みの種になったりします。
  • ラフ画を重ねて確認:
    ラフ画を清書レイヤーの下に配置し、透明度を調整しながら確認します。全体のバランスを再確認し、不自然な箇所や改善すべきポイントをチェックします。
  • ラフ画に色を簡単に塗る:
    ラフ画にも雑でも良いので色を塗りましょう。色を塗ることで完成時のイメージがハッキリするのと、不自然な絵の箇所が見えてきたりします。
  • 構図とポーズを再確認:
    構図やキャラクターのポーズが意図した通りになっているかを再確認します。特に隠れている箇所もラフ画の時点では描くようにしておきましょう。

    描いてなかったことでポーズや構図が不自然になっていることがあります。
    この段階でしっかりと清書に使用するラフ画を調整しておくことで、清書がスムーズに進みます。

2.清書のポイント:線の質感を意識した描き方

清書では、ラフ画と違って線が重要な要素になります。線の質感を意識しながら描くことで、イラスト全体の印象が大きく変わります。

  • 線を引くスピードを調整する:
    線を引くスピードによって、線の太さや滑らかさが変わります。
    ゆっくりと引くときれいな線が描けますが、硬い印象になることもあります。
    逆に、速く引くと柔らかい印象になりますが、線がブレることもあります。
    バランスを取りながら、自分に合ったスピードで線を引いてみましょう。
  • 筆圧感知を活用する:
    筆圧感知を活用して、線の強弱を表現します。
    強く押すと太い線、弱く押すと細い線になるため、強弱を使い分けることで、より立体感のある線画が描けます。

3.清書のコツ:ラフ画の魅力を最大限に活かす方法

清書の段階でラフ画の魅力を失わないためには、いくつかのポイントを意識することが大切です。

  • ラフの線を生かす:
    清書の際、ラフ画の線を完全に無視してしまうと、絵の活力が失われがちです。
    ラフの線を参考にしつつ、同じような流れを意識して清書しましょう。
    ラフ画で色々と試行錯誤をした結果、複数の線で描いてしまっているところは、線の太さも魅力に入っているかもしれないので、太めの線で描いてしまうのも手です。
  • 線の流れを大切にする:
    ラフ画の線はグチャグチャに見えてもある流れがあると思います。清書でも、その流れを生かして描くことで、自然な仕上がりになります。
    特に、キャラクターの髪の毛や服のシワなど、流れるような線を意識すると効果的です。
    ラフ画で勢いよく描いた場所は活かしたいですね

4.デジタルイラスト上達のコツ:修正を恐れずに繰り返そう

清書をしていると、どうしても納得いかない部分が出てくることがあります。そんなときは、修正を恐れずに何度でもやり直してみましょう。

  • レイヤーを分けて修正:
    レイヤーを活用して、修正するかもしれない部分だけを別のレイヤーに分けて後で描き直しが出来るようにしておきます。
    これにより、他の部分に影響を与えずにいつでも修正が可能です。
  • 時間をおいて見直す:
    一度清書が終わったら、少し時間をおいてから見直すことも効果的です。冷静な目で見直すことで、修正すべき箇所が見えてくることがあります。
  • もしくは絵全体を遠くから見て確認:
    絵を描いているときは至近距離で一部だけを見て描いていることが多いと思います。
    一部しか見てないため全体のバランスを十分に見ていない可能性があります。
    清書時には絵を縮小したり、ディスプレイから離れたりして絵全体を見る癖をつけましょう
  • 絵を左右反転させる:
    絵を左右反転させて違和感が無いか確認しましょう。

    絵の見る方向を変えることで、絵の修正したら良い場所が見えてくるかもしれません。

綺麗な長い線を描くことが出来た場合は自画自賛しましょう。

長い線でなくても、思い通りの線を描くことができた場合は自信を持ちましょう。努力しているから描けたため。

5.仕上げの段階で気をつけたいポイント

最後に、仕上げの段階での注意点をいくつか紹介します。

清書の最終段階では全体のバランスを確認し、細かい部分を整えることが求められます。

  • 全体のバランスを再確認:
    清書が終わったら、全体のバランスをもう一度確認します。絵にメリハリが出ているかを確認しましょう。
    陰になっている箇所や輪郭線は太めに描いたり、逆に奥行きのある箇所は線を細くするといった描き方をすることで線画にメリハリを持たせることが出来るようになります。

    不要な線画レイヤーが残っている場合は非表示や削除しておきましょう。
  • 細部のディテールを整える: 最後に、細かいディテールを整えていきます。キャラクターの目や口など、表情を決定づける部分は特に丁寧に仕上げましょう。

    イラスト閲覧者はまず顔に目が行きやすいので顔は自分なりに綺麗に仕上げるように心がけましょう。

まとめ

ラフ画から清書を綺麗に描くのは初心者にとって難しい部分ですが、コツを押さえればスムーズに進めることができます。

今回紹介した描き方を実践して清書の技術を向上させ、魅力的なイラストを仕上げてください

修正を恐れず、何度でも挑戦することで、確実に上達します。頑張ってください!