MadCatz M.M.O7のホイール&スイッチ修理

長年使用していたM.M.O7の左クリックとホイールスイッチがチャタリングや接触不良、マウスホイールを回してもスクロールがされないという状態になってきたため(エンコーダの反応が悪い)部品交換を行うことにしました。

かなり昔に販売していたMadCatzのマウスですが、スイッチを交換した情報があまり見当たらないのでメモという意味も含めて記載してます。

記事の概要

MadCatzマウスのスイッチやマウスホイールを修理したい人向けの記事になります。

使用されているスイッチについて

MadCatzのM.M.O7に使用されているスイッチについては下記の通りです。(修理をしたスイッチのみを記載)

  • 左、右クリック:D2FC-F-7N(20M)互換 マイクロスイッチ ※オムロンの型式
  • マウスホイールエンコーダー:高さ7mmのエンコーダー ※CHB刻印あり
  • ホイールスイッチ:2/3ピン マイクロスイッチ ※YSAとENいずれかの刻印スイッチ

左、右クリック用のマイクロスイッチはOMRON互換の物が販売されていたのでAmazonで購入をしました。しかし、元のスイッチと比べると押し荷重がやや重たいので違和感があるかもしれませんがスイッチとしては使用できています。

マウスホイールのエンコーダーについてもAmazonで購入することが出来ます。こちらも使用する分には問題ありませんが、マウスホイールを回した時にあるクリック感が殆どありません。かなり軽く回ります。

ホイールスイッチは互換品が全く見つかりませんでしたがAliexpressでM.M.O7に使用されていたのと同じスイッチを発見しました。今回はAliexpressからホイールスイッチを購入しています。

https://ja.aliexpress.com/item/32960310157.html?spm=a2g0o.order_list.order_list_main.5.5b4c585akk6J33&gatewayAdapt=glo2jpn

Amazonでも入手可能か確認したところ同じ物が販売されているのを見つけましたが、非常に高価です。Aliexpressから購入した方が安そう

M.M.O7のスイッチ修理について

カバーを外す

マウス裏にあるネジを3本取り外します。ネジを取り外すには十字の精密ドライバーが必要です。個人的にはヘッドが交換出来るタイプではなく一体型の物が望ましいと考えています

マウスの真ん中くらいにあるロール付近からカバーを上に持ち上げます。

カバーを開けるときは開けすぎないように注意してください。

カバーと内部の基板がFPCで接続されています。FPCはフィルム状の基板なので大きな負荷がかかると破損しやすいです。

FPCを固定しているコネクタの茶色い部分を上に持ち上げることでFPCをコネクタから抜くことが出来ます。

コネクタの茶色い部分を左右に少しずつ持ち上げてください。
FPC基板をコネクタから抜く時に力は不要です。固いときはまだコネクタが十分に解除されていません。

基板を外す

基板の右上にあるネジを2本外します。また小さなエンコーダーの固定も外れるのでエンコーダーを真っ直ぐ後ろに移動して引き抜きます。

エンコーダーを引き抜いたら、基板を持ち上げます。基板は2本のボスにはまっているので、やや持ち上げにくい状態になっています。

前や後ろを少しずつ持ち上げてください。無理に持ち上げると基板部品が破損する可能性があります。

基板を持ち上げるときは裏面にFPCがあるので注意してください。下の基板にあるコネクタから前回のFPCと同様の方法で取り外します。

一番下の基板は配線がかなり入り組んでいるように見えますが、何とかなります。

まず3カ所ある白色のコネクタからケーブルを引き抜きます。あまりオススメはしませんがケーブルを引っ張って抜くのが手っ取り早いです。

その後に、左クリックスイッチの下にあるFPCを取り外してください。コネクタへ手が届かないので細いドライバーを使ってコネクタの左右を持ち上げてください。

最後に3カ所あるネジを取り外してください。これで基板を持ち上げることが出来ます。

基板を持ち上げる前にマウスホイールを取り外してください。

別のM.M.O7では底に接着剤があったため基板が持ち上がりにくいというトラブルがあり、基板を前後させながら時間をかけて持ち上げて外しました。

スイッチ交換

取り外した基板のスイッチ交換を行います。使用する道具はハンダこて、ハンダ吸い取り線、ハンダになります。必要に応じてハンダこての台を使用します。

部品を上手く外せないときは、部品の足にハンダを山盛りにしながら順繰りに部品の足に熱を加えていけば外すことが出来ます。

左クリックのオムロンスイッチを取り外すと、黄色いシートが底に張り付いているので、交換するスイッチに取り付けしなおします。

事前に購入した各種スイッチを基板にハンダ付けをして取り付ければ基板に対しての修理は完了です。

再組立

組立については基本的には解体をした順番の逆を行っていけば組立をすることが出来ますが一部変更はあります。

FPCを基板へ取り付けてください。基板をマウスに取り付けた後だと差し込むのが非常に困難なため。

FPCの下にマウスのケーブルを通します。最悪忘れていても組み立ては出来ます。

マウスホイールを基板へ取り付けてください。後でマウスホイールを取り付けるのが難しいため。

次に大きなFPCと同様をコネクタに取り付けます。これも大きな基板をネジで固定した後に取り付けるのが困難なため。

ちょっと大変ですが、一番下の基板をネジで固定した後、白色のコネクタ3つを取り付けます。これもネジを固定するまえに取り付けても良かったかも。

一番上の基板をネジで取り付ける前にFPCを取り付けます。

あとは一番上の基板のネジ止めを行って、ふたを閉めて、マウス裏面のネジを3本締めれば修理完了です。

スイッチの修理については以上になります。M.M.O7はスイッチの数やLEDが点灯するためにFPCを多用しているので、FPCの取り扱いには注意してください。

また、別のスイッチを交換することがあれば、この記事に記載していきたいと思います。

以上

修理記事を探している人の参考になればと思います。

現行品のMadCatzマウスです。M.M.O7と比べるとボタン数は少ないですが、マウスをホールドした時の感じは、M.M.O7と特に変わらず使いやすいです。

親指でホールドする場所の傾きを自由に変えられないのが最初は最初は気になりましたが、使用しているとなれました。