【初心者向け】イラストの色使いが劇的に変わる!配色基本テクニック

「イラストを描いているけど、色のバランスが上手くいかない…」
「好きなキャラを二次創作で描いたけど、配色がなんだか合っていない気がする…」

そんな悩みを抱えるあなたへ。

この記事では、オリジナルイラストや二次創作に活かせる色のバランスと配色の基本を、分かりやすく解説します。

色使いの悩みを解消し、あなたのイラストをワンランクアップさせましょう!

1.色のバランスを整える基本の考え方

色のバランスとは、色同士を調和させて作品全体の印象を心地よく整えることです。

ここでは、色の選び方と調和させるための具体的なポイントを学んでいきましょう。

1.1. 色相環を活用しよう!

色相環(カラーホイール)は、色同士の関係性を視覚的に理解できる便利なツールです。

色相環を参考にすると、どの色が調和しやすいか、逆にどの色が強いコントラストを生み出すかが分かります

補色: 色相環で正反対に位置する色同士のこと。(例:黄と青色、緑と紫)
効果: 補色を使うと、お互いの色が強調され、視覚的に引き立て合います。これを「補色効果」といいます。
使い方: キャラクターを強調したい時や、アクセントをつけたい時に活用すると効果的です。

反対色:反対色は補色に隣接する色になります。(例:黄色の場合、紫やシアン)

効果: 反対色は補色と同様、強いコントラストを生み出しますが、補色ほど視覚的な緊張感はありません。
反対色を組み合わせると、比較的穏やかなコントラストを維持しつつ、キャラクターや背景の要素を際立たせることができます。

使い方: キャラクターと背景のバランスを取りたい時や、目に優しいコントラストを加えたい時に使うと効果的です。
また、穏やかに見せたいが少しインパクトを加えたい場合に活用します。

類似色: 色相環で隣り合う色同士のこと。(例:黄色の場合ならオレンジや黄緑)
効果: 類似色を使うと、色同士が自然に調和し、穏やかで落ち着いた印象を作り出せます。
使い方: 統一感のある作品を作りたい時や、柔らかい雰囲気を持たせたい時におすすめです。

1.2. 明るさと鮮やかさをコントロール!明度と彩度のバランス

色の明度(色の明るさ)と彩度(色の鮮やかさ)は、色のバランスを決める大切な要素です。

明度: 高い明度の色(明るい色)は目を引きやすく、低い明度の色(暗い色)は背景や陰影部分に使うことで、落ち着いた雰囲気を出せます。

彩度: 高い彩度(鮮やかな色)は視覚的に強い印象を与え、低い彩度(くすんだ色)は控えめで穏やかな印象になります。

低明度や高彩度は扱いが難しいので、最近のイラストに使用されている明度と彩度は下図のような領域になっていることが多々あります。

ポイント
  • 主役に高明度・高彩度の色を使い、背景や脇役には低明度・低彩度の色を使うことで、自然な視線誘導ができます。
  • 明るく鮮やかな色を使うことで、ポップで元気な印象に。反対に、彩度を抑えた色を使うと、シックで落ち着いた印象を与えることができます。

1.3. 黄金比でバランスを整える!面積比にも気を配ろう

色の面積配分も、バランスの重要なポイントです。

作品のどこにどれだけの面積で色を使うかを意識することで、視覚的に美しいバランスを作れます。

目立たせたい場所に目立ちやすい色を持ってくることで、見てもらうときの注目度を上げることが出来ます。

  • 色塗りの黄金比: メインカラーを約70%、サブカラーを約25%、アクセントカラーを約5%で配置する配色が、一般的にバランスがとれた配色とされています。
    色の割合は目安なので必ずしも守る必要はありません。

下図のイラストはメインカラーが約85%、サブカラーが約10%、アクセントカラーが約5%になっています。(肌の色は含めない)

ポイント
  • メインカラーを最も多く使い、作品全体を統一します。
  • アクセントカラーは少量に抑え、視覚的に重要な箇所に使うことで、効果的に視線を集められます。

2.配色センスUP!基本の配色テクニック3選

色のバランスを取るためには、いくつかの配色テクニックを知っておくと便利です。ここでは、色相環を使った3つの代表的な配色テクニックを紹介します。

2.1. トライアド配色:カラフルで元気な印象に

トライアド配色とは、色相環上で正三角形を描くように3色を選ぶ配色方法です。カラフルで元気な印象を与えるため、ポップなイラストにぴったりです。

効果: 明るくエネルギッシュな雰囲気を作り出せます。
例: 赤、青、黄色の組み合わせ。

上図の三角形を四角形にして4色で配色をした場合は手とラード配色と呼びます。

2.2. モノクロマティック配色:シンプルで洗練された雰囲気に

モノクロマティック配色は、一つの色を基調にして、その色の明度や彩度を変えた濃淡だけでイラストをまとめる方法です。近似色を使用したりもします。

モノクロマティック配色はシンプルで洗練された印象を与えます。

モノクロマティック配色をモノクローム配色と呼んだりもします。

効果: 洗練されたクールなイラストや、シンプルな構図に適しています。
例: 緑の濃淡を使った配色。

2.3. アナログ配色:自然で調和のとれた印象に

アナログ配色は、色相環で隣り合う2~3色を使った配色です。自然なグラデーションを作り、柔らかく穏やかな印象を作りたい時に有効です。

アナログ配色をアナロジーやアナロガス配色と呼んだりもします。

効果: 柔らかく、調和のとれた印象を作りたい場合に適しています。
例: 緑、黄緑、黄色の組み合わせ。

二次創作での配色、キャラクターの世界観を引き立てよう!

二次創作では、原作の雰囲気を崩さないことが重要です。

しかし、個性を表現する余地も残しています。ここでは、二次創作での配色について具体的に見ていきましょう。

3.1. 原作の配色を尊重しつつ、オリジナリティを加える

二次創作では、まず原作キャラクターの配色を尊重することが大切です。しかし、それだけで終わらず、自分の解釈やアレンジを加えることで、オリジナリティを表現しましょう。

3.2. 背景や小物で個性を表現する

キャラクターそのものの配色を変えにくい場合は、背景や小物で自分らしさを表現する方法もあります。背景の色や小物の色を工夫することで、キャラクターがより引き立ちます。

まとめ|色のバランスと配色をマスターして、イラストをレベルアップしよう!

色のバランスと配色をうまく活用することで、イラスト全体のクオリティは劇的に向上します。

オリジナルでも二次創作でも、色の使い方を工夫して、あなたのイラストをより魅力的に仕上げていきましょう!